以下、抜粋・・・
──最近も高校の指導者が1980年代の練習を公然と批判していて驚きました。マラソンを走ったことも、選手を育てたこともないのに。ついに時代はここまで変わったのかと。
「本当そう思うんですよ。格好良くとか、楽しくとか、合理的にとか、そういうことが前面に出てきている。それで速くなっていればいいですけど、結果が出ていないのにそれはちょっとおかしいだろうと。
──最近の選手が距離を踏まない一番の理由はケガするのが怖いと。
「ケガって(苦笑)。だから、ケガしないような体作りをしなさい、と。長い距離を走ったり、練習の合間に歩いたり、補強を工夫したり、いろいろなことが必要になってくる。
そもそもケガしないことを前提に練習していること自体が考えられない。ケガして1年くらい悩んで、くそっと思って。それも突き抜けるために必要なことです。昔の選手はケガするかしないかぎりぎりのところでやっていた。いつからこうなっちゃったのか……本当、悩ましいよ」